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歯科におけるフッ化物の利用について

2014.9.12

1985年のWHO(世界保健機構)の発表では、日本の歯科保健・歯科医療を、「砂糖消費量は先進国の中でも少なく、歯科医師は充足し優れた歯科医療が提供されている。保健所で歯科保健指導や齲蝕予防サービスも行われている。しかし、他の先進国と比較した時に日本の歯科医療には最も重要なものが欠けている。それはフッ化物の利用である。」と記しています。フッ化物においては今日に至りかなり利用傾向が増しているようですが、より一層の活用の余地はあるようです。よって日本口腔衛生学会では上記の項目をより有効なものとするにはフッ化物の積極的な活用が不可欠であると述べています。
フッ化物の効果とは、一般的に“フッ素が歯に取り込まれフルオロアパタイトを形成して歯の石灰化を促進し、むし歯菌の酸産生を抑えてむし歯の進行を防ぐ。”と言われています。では実際にフッ化物を、いつ(いつから)、どのような方法で用いればいいのかご紹介したいと思います。
まず、いつ(いつから)と言う事ですが、フッ化物は歯が萌出したら使用をスタートします。
歯の萌出が始まるのは、1歳前頃なのでこの頃から使用可能です。使用するフッ化物や方法により低年齢児に用いる事ができます。
どのような方法で?と言う事ですが、①フッ化物歯面塗布②フッ化物洗口③フッ化物配合歯磨剤(歯磨き粉)の利用、というものがあります。①のフッ化物歯面塗布ですが、対象は乳歯萌出時からで高濃度(9000ppm)のフッ化物を用いて行います。②のフッ化物洗口ですが、対象は4歳からで220~900ppmのフッ化物を用います。洗口という手段なのでうがいができる年齢が対象となります。③のフッ化物配合歯磨剤は全年齢が対象で、歯磨剤はペースト・液体・泡状と様々あり、年齢に合わせて使い分け、1000ppm以下のフッ化物を用います。
フッ化物は世界各国で使われ長い歴史があります。WHOをはじめ、世界各国の保健医療の専門機関が安全性とむし歯予防の効果を認め、日本の厚生労働省もフッ化物の利用を推奨しています。また世界では水道水のフッ化物濃度をむし歯予防に最適な濃度にすること(フロリデーション)により、蛇口から出てくる水を飲んだり、料理に利用するだけで、すべての人々が平等に生涯を通じてむし歯予防ができる取り組みをしている国もあります。どんなに安全と思われている食べ物や薬でも、量を過ぎれば体に悪影響を及ぼすことがあります。フッ化物も同様に、適量はむし歯予防に役立ちますが過量に摂取すれば中毒が起こります。しかし、むし歯予防で利用するフッ化物は、適正な量を使用しているので安全です。
フッ化物の使用に関しては、歯科医院・保健所・学校・家庭、それぞれ使用できる場所、環境が異なります。かかりつけ、または近所の歯医者さんにご確認ください。ただ歯磨剤などは子供から大人まで年齢に関係なく手軽にフッ化物を活用できる手段なので、是非これからの日常に積極的に取り入れてみてください。
また、松戸市、松戸歯科医師会ではお子さんを対象としたフッ素塗布“わんぱく歯科くらぶ”を開催しております。中央・小金・常盤平の各保健福祉センターで行っていますので、このような機会も是非ご活用ください。

 

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