「口腔ケア」とは単純に歯磨きのことではありません。
口腔清掃と口腔機能(食事・発音・呼吸・道具・武器・審美性、顔貌の回復)
の維持・改善のために行われる行為です。
口腔ケアは
1、口腔清掃を中心とする、歯磨きや入れ歯の清掃、舌苔の除去や痰の除去など、
2、摂食(せっしょく)・嚥下(えんげ)訓練を中心とする摂食 ・嚥下・
咀嚼(そしゃく)・発音・呼吸・唾液分泌を向上させるなど、に分かれます。
どちらも、口腔感染を予防し、口腔機能の維持・回復、全身感染症の予防、
全身状態やQOLの向上、コミニケーション機能の回復に役立ちます。
歯科医師は口腔ケアの前に、口腔状態の把握から始めます。
・口はどのくらい開きますか?
・食べ物は残っていますか?それはどこですか?
・口内炎、びらん、潰瘍など、口の中に傷はありますか?血が出ていませんか?
・汚れや歯石はありますか?
・歯肉(歯ぐき)の色は?歯肉の腫れている場所は?
・残っている歯はありますか?歯並びはどうですか?
・虫歯はありそうですか?
・揺れている歯はありませんか?
・口の中が乾いていませんか?
・口臭はありますか?
・舌の色は何色ですか?動きはどうですか?
・顎関節の動きはどうですか?
・義歯の使用は?適合は?汚れの程度は?汚れている部分は?
以上のように、口の中を診て把握して口腔ケアを始めます。
口腔ケアは、摂食・嚥下障害や誤嚥(ごえん)性肺炎(はいえん)の
予防への第一歩になり、人間の一番の楽しみである食事に
とても大切な役割を果たします。
是非、1年に1回は松戸市の成人歯科健診を利用して
皆様もお口の中の把握をしてください。