皆さんは代用甘味料を知っていますか?そもそも甘味料は“砂糖”などのように、食品としてとり扱われて、大切な栄養源になります。甘味料は摂取後体内に吸収されますが、過剰摂取で肥満の原因や口の中ではむし歯の原因なることが知られています。

砂糖はスクロースと言う呼び方がありますが、このスクロースの代わりに用いられるのが代用甘味料です。

この代用甘味料のなかで代表的なものは、キシリトール、マルチトール、ソルビトールと言ったものがありますが、特に皆さんに知られているのが“キシリトール”ではないでしょうか。

そもそもこの成分は1800年代の終わりにドイツ人化学者により白樺の破片から抽出され命名されたのが始まりです。その後、様々な研究がなされ今に至っています。

口の中には必ず細菌が存在しますが、スクロース(砂糖)を頻繁に摂取すると酸を産生する細菌や酸性の環境でも生きる事ができる細菌が成長、増加します。すると歯の表面にネバネバした膜が作られその上にプラーク(歯垢)が付着しやすくなります。ついにはその中の細菌の作用により歯が溶けてしまいむし歯になってしまうのです。

では、代用甘味料であるキシリトールはどうでしょう。スクロースとは違い細菌が取り込んで代謝する事は出来ません。それにより酸を産生する細菌や酸性の環境で生息できる細菌は増加する事はなく、またプラークが歯の表面に付着する能力も低下し、さらにプラーク中の酸産生能のある細菌は酸を作れなくなり、結果的にむし歯になりにくくなるのです。

キシリトールの1日の摂取量ですが、成人の場合およそ5~10gで子供の場合はその約半分の量が目安とされています。現在ではガムやチョコレートなどに配合された商品が多く出回っており比較的手に入りやすいと思いますので、生活の中に上手に取り入れてみて下さい。但し注意していただきたいのはキシリトール配合と書かれていても、砂糖や水飴などが一緒に配合されている商品もありますのでしっかりと確認してみて下さい。

また、キシリトールを始め代用甘味料の過剰摂取は下痢などを生じてします事がありますので、十分に注意して下さい。

キシリトールはむし歯予防にとても有効ですが、ブラッシングをしっかり行う事が前提です。毎日の正しいブラッシングを心がけキシリトールなどを上手に活用しお口の中をいつもきれいに保ちましょう。