歯が溶けすぎて大きく崩れてしまった場合の最終手段は抜歯になります。歯周病の場合は、歯を支えている歯槽骨という硬い骨が歯の周りから溶けすぎて無くなってしまうと、歯は支えを失い抜けてしまうか抜歯になります。いろいろな原因はありますが、歯に何らかの衝撃があり、歯自体が割れてしまう場合も抜歯になります。交通事故などの不慮の事故で歯が抜けてしまうこともあります。このように、抜歯になってしまった場合、前から奥に数えて7番目の歯の上下左右、28本(標準数)は、基本的に補う必要があります。親知らず(前から8番目)は、対象外のことが多いようです。

一般的には人工的に3種類の方法で失った歯の代わりとして補います。一つ目は、入れ歯、二つ目はブリッジ、三つ目は歯科インプラントです。入れ歯はほとんどの場合、どの人にでもどの場所にでも作ることができます。唯一、空間がない場所には作れません。本来歯があった空間がなくなる大きな原因は、抜いたままの状態を長年放置した場合、反対側の歯が伸びてきて空間を埋めてしまうためです。抜歯の後には傷が治ったら、噛み合わせの平面が崩れてしまう前に、何らかの人工の歯を入れて置く必要があります。二つ目のブリッジは支える歯が必要になりますので、失った歯の両脇に歯がないと作れません。また、歯はあっても、重度の歯周病で歯の支えの骨が少なくなりすぎている場合も不向きです。3つ目の歯科インプラントは、残っている歯の本数での制限はありませんが、歯槽骨が最低1センチほどの高さがないと、インプラント体(歯根の代わりのもの)を埋めることができません。幅も数ミリ必要です。重度の糖尿病や、循環器疾患のある方、妊婦さん、高年齢者、骨粗鬆症、重度の疾患がある方は不向きです。噛める力の大きさの順では、 歯科インプラント、ブリッジ、入れ歯の順です。さらに、口の中で違和感が少ないのもこの順です。

残っている歯の数、年齢、健康、金銭面など様々な理由がありますが、一番良くないことは歯を抜いたまま放置することです。特に奥歯6番7番目を抜いたままにしておくと、他の歯に負担をかけて、残っている歯が崩壊しやすくなります。

もし歯を抜いたままで放置されている方がいらっしゃいましたら今後のトラブルを防止するためにも早めに歯科医院でご相談ください。