摂食・嚥下障害・誤嚥性肺炎の予防が重要であるとともに、その予防には「口腔ケア」が大切であることをお話してきました。
「死ぬまでお口でおいしく食べ物を食べよう!」高齢者施設でお年寄りに一番の楽しみは何ですか?と聞くと、多くの方が「食事」と答えます。誰でも、ご飯が食べられなくなるなんて想像もつかないのです。
では、みなさんに以下の項目の中でいくつ当てはまるものがあるでしょうか?
1、 口から食べ物がこぼれる。
2、 食べ物が噛みにくい。両側で噛めない。
3、 入れ歯があわない。
4、 歯がぐらついたり、虫歯がある。
5、 食後に食べ物が口に残っている。
6、 飲み込みにくい。
7、 食事や水分でむせる。
8、 痰がふえた・声がかすれる。
9、 食べ物が喉の奥に残る感じがする。
10、 粉の薬が飲みにくい。
11、 薬でむせたり、時々喉に薬の残留感がある。
12、 食欲がない、体重が減った。
以上の1つでも当てはまる人は歯医医院への受診をお勧めします。
受診に際し、虫歯・歯槽膿漏治療、入れ歯治療は一般の歯科医師がみな治療できますが、摂食嚥下指導などの専門的分野は相談までとなり、専門の人への紹介となります。お近くの歯科医院で受診し、適切な治療を受けてください。
最後に、口から食べていない方(経管栄養)でも、正しい口腔ケアで唾液が清潔になります。また、癌治療のサポートにも口腔ケアが必要であると一言添えさせて頂きます。
「口から食べることで元気になろう!」歯科医師からのアドバイスでした。